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OLD TOWN DESSERT DIARY

「観ること」と「旅行」が好きなゆえれんの観劇旅食べ記録。コメント歓迎します!

りゅーとぴあのコンサートホールで鑑賞する初めてのコンサートでした。
新潟交響楽団というアマチュアの市民オーケストラと、プロのソリストと指揮者による第九の演奏会です。
今回、プロとアマチュアの演奏力の違いを痛感しました。
オーケストラのコンサートは、ネバーランドオーケストラ(東京フィルハーモニー交響楽団)を3回聴いたことがあるのみ。
オーケストラの楽器にも、演奏にも、今までほとんどなじみがなかったので、プロとアマの演奏力の違いなんて自分にはわからないと思っていました。
しかし、コンサートが始まった瞬間、ビックリするくらい音の違いを感じてしまいました。
今まで当たり前だと思って聴いていた東京フィルハーモニー交響楽団の演奏は、当たり前ではなく、やはりすばらしい演奏だったんだと認識できました。

第九に先だって演奏された「歌劇『フェデリオ』序曲」の冒頭で、管楽器の音が響き渡った瞬間、もう大コケ。
トランペットなのか、トロンボーンなのか、それとも他の管楽器なのかはわからないけれど、完全に音をはずしている。
というか、自分が出すべき音を正確に出し切れていない。
音がぼやけたり、ぶれたり、とにかくひどかった。
アマチュアとは言え、本当に練習してんの!?ってくらいです。
これなら、高校や大学のオーケストラと大して変わらないか、それ以下だ。
はっきり言ってお金を取って人前で聞かせられるレベルじゃない。
僕のようなクラシックコンサート素人でも感じるくらいだから、耳の肥えた観客ならさぞかし絶望しただろうと思いました。
このレベルの演奏をバックに歌うことになったプロのソリストたちも、表には出さずとも、内心かなり苦々しい思いをしているのではないかと、ハラハラしました。

ちなみに、帰り際ロビーで他の人が書いたアンケート回答がちらっと目に入ってきたのだが、「管楽器がもっとレベルアップしてほしい、特にトランペット」って書いてありました。
管楽器の演奏力のひどさを感じたのは僕だけではなかったので、やはりひどかったんだと思う。

しかしながら、毎年恒例の市民によるお祭のようなコンサートだから、目をつぶって聴くことにしました。
新潟県や市も後援していて、すぐ近くには篠田市長も見ていたし、韓国(竹島)、中国(尖閣諸島)、ロシア(国後島)の領事も見に来ていて、何故かエセ友好ムード満点。
これはコンサートではあるけれども、毎年恒例の市民によるお祭りの意味合いも強いイベントなのだなと思いました。

幸い、管楽器以外の演奏は、素人の耳には十分に聴けるレベルだったし、楽器演奏以上に善し悪しがわからない合唱に関しては、僕にとっては十分な迫力でした。
単に数で圧倒しているだけなのかもしれないけど、やはり第九の合唱が始まる瞬間はワクワクしました。

プロのソリストたちは、見た目だけでもオーラを放っていて、その歌声には、やっぱりものすごいカリスマをまとっていました。
彼らが歌い出した途端に、緩かった場の雰囲気がキュッと引き締まった感じがします。
僕も思わず聞き入ってしまいました。
生でこういう人たちの歌声を聞くのは初めてだったのですが、普段聴いているロックやポップスのコンサートとはまた違った迫力や魅力があって、素晴らしかった。
また生で聴いてみたいという気になりました。

初めて全編を通して聴いた第九。
聴いたことがあるのは合唱のサビの部分と、MJの「Will You Be There」のイントロの部分だけ。
74分(だっけ?)の長丁場なのに、30分くらいで終わった感覚でした。
意外とクラシックコンサート、好きかも、自分。
奏者のいろんな表情や、今音が出ている楽器を見ていたら、時間があっという間に過ぎて、すごく集中してみられました。
ただ、合唱のパートがもっと多いのかなと思いきや、ちょっと少なかったな。
もう少し聴いていたかったです。
それから、今回の指揮者は合唱の緩急を非常に激しくつけている印象があって、歌の盛り上がりで針が振り切れる寸前にまたトーンを落としてしまうと言う、なんだか消化不良な感があります。
おそらく同じ楽曲でも指揮者によってはまったく別の曲に聞こえたりすると思うので、別の指揮者による同じ曲も聴いてみたいと思いました。

いろいろと文句を書いたけれども、コンサート自体には満足して帰ることが出来ました。
これを機に、もっといろいろなクラシックコンサートにたまには足を運んでみようかなと思いました。


第11回新潟第九コンサート2010 @りゅーとぴあ・コンサートホール

歌劇「フェデリオ」序曲 ホ短調 作品72b
交響曲 第9番 ニ短調 作品125

指揮/松沼俊彦
ソリスト/ソプラノ 足立さつき
     アルト 坂本 朱
     テノール 水口聡
     バリトン 北川辰彦  
2010.12.27 22:49 | ステージ・演劇・コンサート・ライブ | トラックバック(-) | コメント(0) |












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