今回の宿は、新潟県越後湯沢にある越後湯沢温泉ホテル双葉。
越後湯沢温泉随一の大型旅館である。
同伴者は例によってペットのP。
2007年度最後の有給消化で、金曜日の宿泊。
「カップルプラン」という宿のオリジナルプランを利用する。
1泊2食で一人20000円。
プラン内容はHPから引用するとこんな感じだった。
■露天風呂付のお部屋をご用意させていただきます。
■おふたりの記念写真付(ご夕食時お撮りさせて頂きます)
■チェックイン・チェックアウト 13:00(24時間滞在)
■夕食お部屋出し
■朝食をお部屋出しに変更可能(8:00~10:00)※通常はバイキング
■夕食時ワンドリンク付
■豪華フルーツ盛合せ付き
なぜか、朝食にバイキングを選択したら、部屋出しの昼食までついていた。
露天風呂付き客室に24時間滞在し、3食付きとは、かなり至れりつくせり。
昼前に新潟市内を出発し、白根グレープガーデンにて物心ついてから初のイチゴ狩り。
1500円で摘み放題食べ放題なり。
いつもなら30分の時間制限があるらしいが、今回は雨の平日とあって園内はすいていて、係の人に「時間は気にしないで」と言われる。
といっても、イチゴだけを食べられる量に限界はあるので、そんなに食べられないんだけど。
食べられる量に比較して、少し高い気がするが、イチゴ狩りの真価は「摘み立てを食べられる」ことなんだなぁと実感。
スーパーで売られている摘んでから時間が経ったイチゴと、摘んだばかりのイチゴでは、みずみずしさ、甘さが違う。
それを知れただけでも、来た甲斐があった。
イチゴ狩りの後、白根のとんかつやかつ一で昼食をとり、そこから高速で一気に越後湯沢へ。
3月初旬の越後湯沢はまだ当然雪が残っているが、車の通る道路は完全に消雪されていてドライブは快適。
1330頃にホテル双葉に到着した。
通された部屋は、5階角部屋の露天風呂付客室。
そしてそこは、一昨年の大学のサークルの同窓会で通された部屋とまったく同じ部屋だった・・・。
別の露天風呂付の客室をひそかに期待していたので、少しがっかり。
通常は8名くらいまで宿泊できそうな部屋なので、かなり広い。
すべてが新しく、きれいである。
部屋でくつろいでいると、案内の仲居さんが入ってきて、いろいろと説明してくれる。
30代くらいの女性なのだが、なんだかノリがとってもよくて、お笑い芸人のようだった。
「お笑い好きなんですか?」と聞くと、「特にそういうわけではないです。でも、極楽トンボの加藤は私の同級生でした」とのこと。
お笑い気質の土地に生まれ育ったのか!?
部屋で一休みした後、越後湯沢駅まで散歩に出かける。
越後湯沢駅構内には、「ぽんしゅ館」という施設があって、新潟の96の蔵元の日本酒の中から、500円でおちょこ5杯まで試飲できるのだ。
純米吟醸、純米大吟醸を主に試飲して回った。
僕はお酒が弱いんだけど、いい酒はクセもなく、スッキリと喉に流れてくるから、おいしく飲めてうれしかった。
しばらく土産屋などをぶらついてから宿に戻った。
夕食までまだ時間があるので、風呂に入ることにする。
Pは大浴場に行こうと準備をしていたが、おもむろにトイレに入り、なかなか出てこないので、ひとりで部屋の露天風呂に入った。
人が2人も入ればいっぱいになるくらい小さな、瓶風呂だ。
頭と足を瓶の縁から出して、体を浮かせて入りながら、眼下にある越後湯沢温泉街を眺める。
これはこれで悪くない。
しばらくして、僕がいないことに気が付いたPが、やっと外の露天風呂にいる僕のことを発見する。
その時のPの驚愕と喜びと興奮に満ちあふれた顔は、まるで楳図かずおの漫画に出てくるかのようなホラーさであった。
で、渋々ふたりで入ったのだが、ふたりだとやっぱり狭い。
結局大浴場にも行くことにした。
この宿の大浴場は、男女2箇所ずつ、全部で4箇所ある。
その中でも目玉はやはり「里の湯」「山の湯」と名づけられた28種類ものお湯が楽しめる風呂だ。
朝と夜で男女入れ替え制になっている。
僕はこの宿の「山の湯」が大好きだ。
外に出ると日本庭園風の敷地の中にたくさんの露天風呂があるのだけど、その敷地の中にも高低差があり、上から下の湯を見下ろしたりできる。
洞窟もあって、風呂と風呂が入り組んでいるところが、隠れ家的な雰囲気と、ワクワク感を醸し出して、とてもよい。
数々の和風旅館に泊まっているけれど、ここの「山の湯」が僕は一番気に入っている。
風呂の後は、部屋で夕食。
が、この宿は食事が弱い。
アワビの踊り焼きがついたり、好きな物をチョイス出来るメニューがあったりと、それなりに工夫や、食材の豪華さもある。
でもそれだけ。
「これはここだけでしか味わえない。おいしい!」と思わせる料理がないのだ。
もちろん最善を尽くしてはいるのだろうけど、それが料理の持つ存在感に繋がっていなくて、訴えかけてくるものが何もない。
印象に残らない料理。
たとえ同じ料理を作ったとしても、その料理が人の心をひきつけるかどうかは料理人の腕とセンス次第なのだろう。
前回来た時もまったく同じことを思ったので、ここの料理人は、少なくとも僕の味覚や感性にはあわないようだ。
で、今回の食事で何が一番感動したかと言うと、食事が終わって、最後に出していただいた「フルーツの盛り合わせ」
10種類以上のフルーツがこれでもかと言う感じで盛られている。
盛られていたのは「梨、洋梨、スターフルーツ、イチゴ、リンゴ、柿、メロン、パイン、オレンジ、キウイ、パパイア」
夕食後は食べきれなかったので、冷蔵庫に入れて冷やしておいて、夜食として食べた。
ギンギンに冷えたフルーツが、こんなにもうまいものだったとは!
果物って、「リンゴ」や「みかん」など、それだけ単体で食べると、日常に埋まってしまって特別においしいとか感じることはないけど、さすがに10種類以上のフルーツを次から次へと食べられるのは、非日常であり、それがまたどれもこれも甘くて冷えててうまいのだ!
宿の食事の後だと言うのに、あまりのおいしさにスルスルとあっという間に食べつくしてしまった。
これくらいの種類を少しづつなら、主食としてでも毎日食べたい。
このフルーツ盛り合わせのおいしさも、料理人の腕なのだろうか。
ただ単に切って並べてあるだけだし、しかも冷蔵庫で冷やしたのは自分たちだし・・・。
でも、お刺身も素材を切って並べるだけなのに、料理人によってまったく違う料理になるしな。
などと、どうでもいいこと(いやよくないこと)をだらだら考えながら、宿での夜は更けていった。
翌朝は、これまた一見豪華なのだけど、全然心の琴線に触れない内容のバイキング形式の朝食を食べました。
それでも満腹近くまで食べて、再び露天風呂に入り、昼寝。(朝寝?)
いつも和風旅館に来て感じるのは、この朝の時間の贅沢さ。
朝食後の朝寝が僕はすごく好きだし、ゆったりした気分にさせてくれる。
風呂→寝る→風呂、と過ごしていると、あっという間に午前12時。
昼食の時間です・・・。
はっきり言って、朝食直後の満腹感がまだ続いている。
さらに、出てきた食事はファミレスのお子様ランチの方がまだましという、「残飯盛り合わせ」というような内容であった。
子どもは喜ぶかもだけど、さすがに大人の味覚はごまかせないぞ、これ。
料理を残すのがキライな僕は、それでも頑張って食べたんだけど、結局残してしまった。
最後までこの宿は食事に関してはダメだったなぁ。
多分、僕の感性と、料理長の感性が、完全に真逆のところに位置している感じがする。
風呂がいいだけに、とても残念だ。
大型旅館での滞在をたっぷり楽しんだ後は、売店でお土産を買った後、出雲崎まで出て、シーサイドラインをドライブしつつ新潟に戻ってまいりました。
ホテル双葉
夕食 ★★
朝食 ★★
風呂 ★★★★★
接客 ★★★
部屋 ★★★★★
雰囲気 ★★★
越後湯沢温泉随一の大型旅館である。
同伴者は例によってペットのP。
2007年度最後の有給消化で、金曜日の宿泊。
「カップルプラン」という宿のオリジナルプランを利用する。
1泊2食で一人20000円。
プラン内容はHPから引用するとこんな感じだった。
■露天風呂付のお部屋をご用意させていただきます。
■おふたりの記念写真付(ご夕食時お撮りさせて頂きます)
■チェックイン・チェックアウト 13:00(24時間滞在)
■夕食お部屋出し
■朝食をお部屋出しに変更可能(8:00~10:00)※通常はバイキング
■夕食時ワンドリンク付
■豪華フルーツ盛合せ付き
なぜか、朝食にバイキングを選択したら、部屋出しの昼食までついていた。
露天風呂付き客室に24時間滞在し、3食付きとは、かなり至れりつくせり。
昼前に新潟市内を出発し、白根グレープガーデンにて物心ついてから初のイチゴ狩り。
1500円で摘み放題食べ放題なり。
いつもなら30分の時間制限があるらしいが、今回は雨の平日とあって園内はすいていて、係の人に「時間は気にしないで」と言われる。
といっても、イチゴだけを食べられる量に限界はあるので、そんなに食べられないんだけど。
食べられる量に比較して、少し高い気がするが、イチゴ狩りの真価は「摘み立てを食べられる」ことなんだなぁと実感。
スーパーで売られている摘んでから時間が経ったイチゴと、摘んだばかりのイチゴでは、みずみずしさ、甘さが違う。
それを知れただけでも、来た甲斐があった。
イチゴ狩りの後、白根のとんかつやかつ一で昼食をとり、そこから高速で一気に越後湯沢へ。
3月初旬の越後湯沢はまだ当然雪が残っているが、車の通る道路は完全に消雪されていてドライブは快適。
1330頃にホテル双葉に到着した。
通された部屋は、5階角部屋の露天風呂付客室。
そしてそこは、一昨年の大学のサークルの同窓会で通された部屋とまったく同じ部屋だった・・・。
別の露天風呂付の客室をひそかに期待していたので、少しがっかり。
通常は8名くらいまで宿泊できそうな部屋なので、かなり広い。
すべてが新しく、きれいである。
部屋でくつろいでいると、案内の仲居さんが入ってきて、いろいろと説明してくれる。
30代くらいの女性なのだが、なんだかノリがとってもよくて、お笑い芸人のようだった。
「お笑い好きなんですか?」と聞くと、「特にそういうわけではないです。でも、極楽トンボの加藤は私の同級生でした」とのこと。
お笑い気質の土地に生まれ育ったのか!?
部屋で一休みした後、越後湯沢駅まで散歩に出かける。
越後湯沢駅構内には、「ぽんしゅ館」という施設があって、新潟の96の蔵元の日本酒の中から、500円でおちょこ5杯まで試飲できるのだ。
純米吟醸、純米大吟醸を主に試飲して回った。
僕はお酒が弱いんだけど、いい酒はクセもなく、スッキリと喉に流れてくるから、おいしく飲めてうれしかった。
しばらく土産屋などをぶらついてから宿に戻った。
夕食までまだ時間があるので、風呂に入ることにする。
Pは大浴場に行こうと準備をしていたが、おもむろにトイレに入り、なかなか出てこないので、ひとりで部屋の露天風呂に入った。
人が2人も入ればいっぱいになるくらい小さな、瓶風呂だ。
頭と足を瓶の縁から出して、体を浮かせて入りながら、眼下にある越後湯沢温泉街を眺める。
これはこれで悪くない。
しばらくして、僕がいないことに気が付いたPが、やっと外の露天風呂にいる僕のことを発見する。
その時のPの驚愕と喜びと興奮に満ちあふれた顔は、まるで楳図かずおの漫画に出てくるかのようなホラーさであった。
で、渋々ふたりで入ったのだが、ふたりだとやっぱり狭い。
結局大浴場にも行くことにした。
この宿の大浴場は、男女2箇所ずつ、全部で4箇所ある。
その中でも目玉はやはり「里の湯」「山の湯」と名づけられた28種類ものお湯が楽しめる風呂だ。
朝と夜で男女入れ替え制になっている。
僕はこの宿の「山の湯」が大好きだ。
外に出ると日本庭園風の敷地の中にたくさんの露天風呂があるのだけど、その敷地の中にも高低差があり、上から下の湯を見下ろしたりできる。
洞窟もあって、風呂と風呂が入り組んでいるところが、隠れ家的な雰囲気と、ワクワク感を醸し出して、とてもよい。
数々の和風旅館に泊まっているけれど、ここの「山の湯」が僕は一番気に入っている。
風呂の後は、部屋で夕食。
が、この宿は食事が弱い。
アワビの踊り焼きがついたり、好きな物をチョイス出来るメニューがあったりと、それなりに工夫や、食材の豪華さもある。
でもそれだけ。
「これはここだけでしか味わえない。おいしい!」と思わせる料理がないのだ。
もちろん最善を尽くしてはいるのだろうけど、それが料理の持つ存在感に繋がっていなくて、訴えかけてくるものが何もない。
印象に残らない料理。
たとえ同じ料理を作ったとしても、その料理が人の心をひきつけるかどうかは料理人の腕とセンス次第なのだろう。
前回来た時もまったく同じことを思ったので、ここの料理人は、少なくとも僕の味覚や感性にはあわないようだ。
で、今回の食事で何が一番感動したかと言うと、食事が終わって、最後に出していただいた「フルーツの盛り合わせ」
10種類以上のフルーツがこれでもかと言う感じで盛られている。
盛られていたのは「梨、洋梨、スターフルーツ、イチゴ、リンゴ、柿、メロン、パイン、オレンジ、キウイ、パパイア」
夕食後は食べきれなかったので、冷蔵庫に入れて冷やしておいて、夜食として食べた。
ギンギンに冷えたフルーツが、こんなにもうまいものだったとは!
果物って、「リンゴ」や「みかん」など、それだけ単体で食べると、日常に埋まってしまって特別においしいとか感じることはないけど、さすがに10種類以上のフルーツを次から次へと食べられるのは、非日常であり、それがまたどれもこれも甘くて冷えててうまいのだ!
宿の食事の後だと言うのに、あまりのおいしさにスルスルとあっという間に食べつくしてしまった。
これくらいの種類を少しづつなら、主食としてでも毎日食べたい。
このフルーツ盛り合わせのおいしさも、料理人の腕なのだろうか。
ただ単に切って並べてあるだけだし、しかも冷蔵庫で冷やしたのは自分たちだし・・・。
でも、お刺身も素材を切って並べるだけなのに、料理人によってまったく違う料理になるしな。
などと、どうでもいいこと(いやよくないこと)をだらだら考えながら、宿での夜は更けていった。
翌朝は、これまた一見豪華なのだけど、全然心の琴線に触れない内容のバイキング形式の朝食を食べました。
それでも満腹近くまで食べて、再び露天風呂に入り、昼寝。(朝寝?)
いつも和風旅館に来て感じるのは、この朝の時間の贅沢さ。
朝食後の朝寝が僕はすごく好きだし、ゆったりした気分にさせてくれる。
風呂→寝る→風呂、と過ごしていると、あっという間に午前12時。
昼食の時間です・・・。
はっきり言って、朝食直後の満腹感がまだ続いている。
さらに、出てきた食事はファミレスのお子様ランチの方がまだましという、「残飯盛り合わせ」というような内容であった。
子どもは喜ぶかもだけど、さすがに大人の味覚はごまかせないぞ、これ。
料理を残すのがキライな僕は、それでも頑張って食べたんだけど、結局残してしまった。
最後までこの宿は食事に関してはダメだったなぁ。
多分、僕の感性と、料理長の感性が、完全に真逆のところに位置している感じがする。
風呂がいいだけに、とても残念だ。
大型旅館での滞在をたっぷり楽しんだ後は、売店でお土産を買った後、出雲崎まで出て、シーサイドラインをドライブしつつ新潟に戻ってまいりました。
ホテル双葉
夕食 ★★
朝食 ★★
風呂 ★★★★★
接客 ★★★
部屋 ★★★★★
雰囲気 ★★★
2008.06.30 22:01 | 温泉旅館・秘湯を守る会 |
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